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2026.10.29NEW
A6061とA6063の違いとは?強度・加工性・用途を比較!アルミ材質の選び方
A6061とA6063の違いとは?強度・加工性・用途を比較!アルミ材質の選び方
「A6061とA6063は何が違う?」
「強度が必要なアルミ部品にはどちらが適している?」
「押出加工や切削加工では、どちらを選ぶべき?」
アルミ部品の設計・製造では、材質の選び方によって製品性能や加工コストが変わることがあります。
A6061とA6063は、どちらも6000系に分類されるアルミ合金ですが、強度や押出加工性などに違いがあります。
結論からいうと、強度を重視する機械部品にはA6061、押出加工による複雑な断面形状や外観を重視する部品にはA6063が有力な候補です。
ただし、最適な材質は調質・製品形状・加工方法・使用環境によって異なります。
今回は、A6061とA6063の特徴を比較しながら、アルミ部品の材質選定で失敗しないポイントを解説します。
1.A6061とA6063の基本的な違い
A6061とA6063は、どちらもマグネシウムとケイ素を主な添加元素とする6000系アルミ合金です。
熱処理によって強度を高められる点は共通していますが、合金成分の配合や用途が異なります。
A6061とは?
A6061は、強度・耐食性・加工性のバランスに優れたアルミ合金です。
特にA6061-T6は比較的高い強度を持ち、機械装置のブラケット、支持部品、構造部品などに使用されています。
切削加工にも適しており、精度が求められる機械部品で検討される材質です。
A6063とは?
A6063は、押出加工性に優れたアルミ合金です。
アルミサッシ、フレーム、各種形材などに広く使用されています。
複雑な断面形状を持つ長尺部品の製造に適しており、表面仕上がりの良さも特徴です。
2.A6061とA6063の性能比較表
両者の主な特徴を比較すると、次のようになります。

※一般的な特徴の比較です。実際の性能は調質・板厚・製品形態によって異なります。
重要なのは、材質名だけで判断せず、完成品に必要な性能と加工方法を合わせて考えることです。
3.強度を重視するならA6061
A6061とA6063の大きな違いの一つが強度です。
同じT6調質で比較した場合、一般的にはA6061の方が高い引張強さや耐力を持ちます。
そのため、大きな荷重がかかるブラケットや機械部品では、A6061が候補になります。
ただし、注意したいのが強度と剛性の違いです。
A6061の方が高強度でも、A6063とのヤング率の差は小さいため、同じ形状でのたわみが大幅に改善するとは限りません。
剛性不足が問題の場合は、肉厚・リブ・断面形状の見直しも重要です。
4.A6063が押出加工に向いている理由
A6063の大きな特徴が、押出加工性の良さです。
押出加工とは、加熱したアルミ素材を金型に通し、一定の断面形状を持つ部材を連続的に製造する方法です。
例えば、アルミフレーム、溝付き形材、放熱フィンを持つ形材などに利用されます。
A6063は比較的複雑な断面形状にも対応しやすく、押出形材の代表的な材料です。
一方、A6061も押出加工は可能ですが、形状や肉厚によって加工難易度が高くなる場合があります。
長尺で複雑な断面形状を製作する場合は、A6063を優先的に検討する価値があります。
5.切削加工ならA6061とA6063のどちら?
アルミブロックや丸棒から機械部品を削り出す場合、A6061が選ばれることがあります。
A6061-T6は切削加工性が良好で、ブラケットや精密機械部品などに適しています。
A6063も切削加工は可能ですが、調質や加工条件によって切りくず処理や仕上げ面の状態が変わります。
ただし、A6061を使用すれば必ず加工費が安くなるわけではありません。
材料の入手性、切削量、加工時間、公差、生産数量などを含めて比較する必要があります。
また、長尺部品であれば、押出形材を利用して必要な部分だけ追加切削する方法も検討できます。
6.耐食性・アルマイト処理の違い
A6061とA6063は、どちらも一般的な環境で良好な耐食性を持つアルミ合金です。
ただし、使用環境によっては腐食対策が必要です。
特に屋外設備や水分にさらされる部品では、使用条件に応じて表面処理を検討します。
また、A6063はアルマイト処理後の外観品質を重視する製品にも広く使用されています。
一方、A6061もアルマイト処理は可能ですが、合金成分や素材状態によって色調や仕上がりに違いが生じることがあります。
外観を重視する部品では、材質と表面処理条件をセットで検討することが大切です。
7.T5とT6の違いにも注意
A6061とA6063を比較するとき、見落としやすいのが調質です。
代表的な調質にはT5とT6があります。
T5は、高温の成形工程から冷却した後に人工時効処理を行った状態です。
T6は、溶体化処理後に人工時効処理を行った状態です。
一般的に、同じ合金ではT6の方が高い強度を得られる場合がありますが、製品形態や製造条件によって異なります。
例えば、A6063-T5とA6063-T6では機械的性質が異なります。
そのため、A6061とA6063を比較するときは、材質だけでなく調質まで確認することが重要です。
8.溶接する場合の注意点
A6061とA6063は、どちらも適切な条件で溶接できるアルミ合金です。
ただし、熱処理によって強度を高めた材料では、溶接による熱影響で周辺部分の強度が低下することがあります。
特に構造部品では、母材の強度だけでなく、溶接後に必要な性能を確保できるか確認する必要があります。
また、溶接による変形や残留応力にも注意が必要です。
「溶接できること」と「溶接後の強度を確保できること」は別の問題です。
9.A6061とA6063、価格が安いのはどちら?
A6061とA6063の価格は、材質だけで一律に比較できません。
板材・丸棒・押出形材などの製品形態、寸法、調質、購入数量によって価格が変わります。
また、完成部品のコストには、材料費だけでなく加工費や金型費、表面処理費なども含まれます。
例えば、長尺のフレームを切削加工で製作するより、押出形材を利用した方が合理的な場合があります。
一方、少量の複雑な機械部品では、切削加工が適する場合もあります。
材料単価ではなく、完成部品1個あたりの総コストで比較することが重要です。
10.インパクト加工を検討する場合は?
昭和軽金属工業株式会社が得意とする加工方法の一つに、アルミのインパクト加工があります。
インパクト加工は、アルミ素材に大きな圧力を加え、冷間で塑性変形させて製品形状を作る加工方法です。
薄肉ケースや底付き容器などで検討されます。
ただし、押出形材に適したA6063が、そのままインパクト加工にも適しているとは限りません。
また、A6061も調質や形状によって成形の難易度が変わります。
インパクト加工では、材質の成形性、加工前の調質、肉厚、加工率などを確認する必要があります。
A6061かA6063かを先に決めるのではなく、完成品の形状と必要性能から加工方法を検討することが大切です。
11.結局、A6061とA6063はどちらを選ぶべき?
用途別に整理すると、次のようになります。

この表は初期検討の目安です。
実際には、必要な強度・精度・使用環境・加工方法・生産数量などを確認して判断します。
12.アルミ部品の材質選定なら昭和軽金属工業へご相談ください
A6061とA6063は、どちらも6000系アルミ合金ですが、それぞれ得意とする用途が異なります。
A6061は強度や切削加工性を重視する機械部品に、A6063は押出加工による長尺部品や外観を重視する製品に適しています。
しかし、実際の製品では材質だけでなく、加工方法や生産数量まで含めて考えることが重要です。
昭和軽金属工業株式会社では、アルミのインパクト加工をはじめ、製品形状や数量に応じた加工方法をご相談いただけます。
「A6061とA6063のどちらを選べばよいかわからない」
「現在の材質では強度が足りない」
「切削加工以外の方法を検討したい」
「薄肉化や軽量化を進めたい」
「量産コストを見直したい」
このようなお悩みがあれば、ぜひご相談ください。
「このアルミ部品、どの材質・加工方法が最適ですか?」
材質・形状・加工方法を一緒に見直すことで、製品性能とコストの両面から改善できる可能性があります。
アルミ部品の材質選定や加工方法でお困りの際は、昭和軽金属工業株式会社へお気軽にお問い合わせください。
昭和軽金属工業株式会社 公式サイト
参考記事
アルミ材質の選び方完全ガイド
A5052とA6061の違いを比較!
A5052とA1050の違いとは?
既存部品のコストダウン、新規部品の工法検討、量産を見据えた加工方法の選定など、お困りのことがございましたらお気軽にお問い合わせください。
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監修者

- 取締役社長
中 保博
昭和軽金属はアルミの加工だけにとどまらないご相談を大切にしています。
設計通りに加工することは簡単です。
その背景にある、お客さまがアルミを加工したい目的はなにか、どのようなカタチで最終品として使われるのか、どうしたら便利に利用されるか。
アルミ加工+「X」を考えてお話することで、お客さまや消費者さまの「!」を生み出します。